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WHOが定める知的障害の程度・判定基準
世界保健機関（WHO）の『ICD-10』(『国際疾病分類』第10版)（※）では、知的障害の程度基準を、以下のように定義しています。
70~84  境界知能　
・50～69　軽度知的障害
・35～49　中度知的障害
・20～34　重度知的障害
・20未満　最重度知的障害

日本における境界知能の割合は、人口の約14％、つまり7人に1人と推定されています123。これは約1700万人に相当する規模です。
境界知能とは、知能指数（IQ）が70から84の範囲にある状態を指します。この範囲は、一般的に平均的とされるIQ85～115と、知的障害とされるIQ70未満の間に位置しています。
この「グレーゾーン」に該当する人々は、知的障害や発達障害の診断基準には当てはまらないため、特別な教育や福祉の支援を受けにくい状況にあります46。そのため、日常生活や学習、仕事、人間関係などで困難を抱えやすく、適切な支援がないまま社会的孤立や経済的困窮に陥るリスクが高いとされています